蓄電池の設置場所を決めるときは、慎重に検討する必要があります。設置場所によっては蓄電池が大きなダメージを受けるため、故障や発火、破裂などのリスクが出てきます。ここでは、蓄電池の設置場所の注意事項を解説していくので、設置場所を決める際に役立ててください。
蓄電池は設置する機器によって、設置場所が決められています。屋内型・屋外型・屋外兼用型があり、屋内型は室内にしか設置できないので注意が必要です。ただし、蓄電池の容量が大きいものは、本体のサイズも比例して大きくなるため、ほとんどが屋外型となります。
蓄電池を選ぶ際は、希望する設置場所から機種を選択するのも一つの手です。屋内型・屋外型・屋外兼用型のいずれも設置スペースを取るので、設置できる場所があるかどうかを確認したうえで購入しましょう。
ここからは、蓄電池の設置に適さない場所について詳しく解説していきます。設置場所によっては機器が傷んだり、動作しなくなったりする恐れがあるため、以下の点に気をつけて設置してください。
塩害地域では、塩の影響で機器が劣化しやすいので、一般的な蓄電池の設置は避けるべきでしょう。メーカーによっては塩害地域に対応したタイプが販売されているため、塩害の影響を受けにくい蓄電池を設置したいところです。
蓄電池は高温に弱く、劣化するスピードが速まります。ダメージが大きくなると、発火・破裂するリスクがあるので注意してください。直接日光が当たらない北側に設置し、温度が上昇し過ぎない環境をつくりましょう。
蓄電池は機械のため、結露によって損傷する恐れがあります。内部への水の侵入を防ぐ仕組みはあるものの、劣化した際のことを考えると、雨が直接当たらない場所に設置したいところです。
一般的な蓄電池は、積雪対応でないものも多く存在します。積雪がある場合は、積雪地域に対応した蓄電池を設置しましょう。そのうえで、雪に埋もれる心配がないように、土台を高くして設置してください。
蓄電池は化学反応を起こして充放電するため、高温・低温の環境は避けたいところです。一般的には最高気温40℃以上、最低気温が-10℃以下になる場合は、設置ができないケースが多いといえます。無理に設置したとしても、蓄電池が稼働しないリスクがあるでしょう。
屋内に設置する際は、耐荷重に注意が必要です。設置場所の耐荷重を調べておき、基準値内に収まれば設置ができます。
蓄電池は法律で点検が義務付けられています。2週間~1カ月、半年、1年ごとの点検が必要なため、メンテナンスを行うスペースを確保しておきましょう。
蓄電池を設置する際は、ダメージを受けない箇所に設置する必要があります。また、故障リスクを考えるだけでなく、万が一発火した時に備えて燃え広がらない環境に設置することが大切です。建築士・設計士など設置に詳しい専門家や、設置実績のある会社に相談しましょう。