同じ蓄電池であっても鉛蓄電池の場合は法令で点検が義務付けられています。しかし、家庭用蓄電池としてリチウムイオン電池を使用している場合は定期的な点検を行う義務はありません。安定した運用をする上では家庭で給排気口やフィルターの清掃をはじめとした点検を数ヶ月に一度行うことが大切になります。
蓄電池は使用する時間とともに劣化が進んでいき、最大容量が減っていきます。蓄電池を構成している部材のパワーコンディショナやコンデンサといった電子部品も蓄電池の本体と同じように劣化していきます。蓄電池も部材も使用開始後10年ほどで交換や修理メンテナンスを行う必要があるので、この時期を目安に見直しや修理をしておきましょう。
10年で交換・修理というのは一つの目安なので、10年経っていてるからといって必ずしも交換や修理が必要なわけではなく、利用可能な状態であれば利用し続けても問題はないでしょう。しかし、メーカー保証期間は10年・15年が多く、蓄電池が劣化すると家庭で利用するメリットも下がってしまうので注意が必要です。
取扱説明書を見ながら、蓄電池の状態を確認していきます。蓄電池によっては蓄電池の状態を表示する「情報ランプ」が付いていることもあります。情報ランプがあればランプを確認した上で、蓄電池が異常に熱くなっていたり奇妙な音・変なニオイがしないかについても確認しましょう。異常があった場合には、蓄電池を購入した販売店へ連絡してみましょう。
蓄電池の周辺状況を確認していきます。蓄電池の周りには一定のスペースが保たれている必要があります。フィルターや通気口の周辺に雑草が生えていたり、ごみや落ち葉・ホコリなどが落ちていたりすると空気の流れを遮断してしまう場合もあります。これらのものが蓄電池の周辺にあれば、点検した時に綺麗に片づけておきましょう。
蓄電池には給排気口やフィルターが付いています。蓄電池の製品ごとに異なりますが、取扱説明書を確認してみて給排気口やフィルターの掃除が可能なタイプであれば掃除をしてみましょう。蓄電池で多く使われているリチウムイオン電池は熱に弱いため、この部分が詰まって蓄電池に熱がこもらないように気を付けておくことが大切です。給排気口にホコリが付いていたりゴミが詰まっていたりした場合は、掃除機や取り除けそうな道具を使って綺麗にゴミやホコリを取り除いておきましょう。
製品によって給排気口のカバーを外してフィルター自体を取り外せたり水洗いできたりする場合があります。
蓄電池は、日ごろは電気代の節約として利用でき、災害時は停電の対策として利用できます。太陽光発電設備と一緒に設置することでより効率よく利用することもできます。しかし、蓄電池のメリットを得ながら運用していくには、専門地意識を保有しているプロに依頼することが大切です。消防法を守った上で住宅の環境に合ったサービスを相談できるため、しっかりと点検を行ってくれる業者に依頼してみましょう。